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帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹は全人口の約30%の人が一度はかかることがある疾患です。高齢になると発症しやすくなり、重症化の危険性が高まります。帯状疱疹は皮膚が改善した後に痛みが長引くことがあります。ワクチンを打つことで帯状疱疹の発症や重症化を大幅に減らすことが期待できます。50才を過ぎたら帯状疱疹ワクチンを受けることをおすすめします。

帯状疱疹とは

水痘(水ぼうそう)を起こす水痘ウイルスに感染した患者さんは症状が改善した後も神経節という所にウイルスが潜んでいます。免疫力や体力が低下したときに忘れていた水痘ウイルスが再び活性化して発症するのが帯状疱疹です。帯状疱疹では身体の片側に痛みを伴った水疱性発疹ができることが特徴で、通常は体の神経の領域に一致した皮膚に限局した発疹が見られます。痛みと発疹が出てきた方は帯状疱疹かもしれませんので早めに受診することをお勧めします。

帯状疱疹を新規に発症する人の割合は50才代が20%、60才以上が40%であり高齢者に多い疾患と言えますが、若い方でも発症することはあります。発症しやすい原因は年齢以外に免疫が低下する疾患や免疫を抑える薬剤の使用、外傷などがあります。帯状疱疹は免疫が正常であれば7日から10日以内に収束しますが、発症して7日以上経過してから新たな皮膚病変が出現する場合には免疫を低下させるような疾患の存在を考える必要があります。

急性神経炎

帯状疱疹の75%で皮膚病変より前にチクチクと刺すような痛みが先に出現します。典型的には皮膚病変が現れる2日から3日前から痛みが始まり、30日以上痛みが消えないこともあります。急性神経炎はウイルスによる炎症で神経が障害されて発症するもので、後述の帯状疱疹後神経痛と混同しやすいですが異なるものです。

帯状疱疹後神経痛

帯状疱疹の大きな問題として治療が終了後も痛みが長期間続くことが起こりえます。ウイルスによる神経の炎症が落ち着いた後に神経の線維化や変性が残ることが長引く痛みの原因とされており治療が難しい合併症です。帯状疱疹後神経痛を発症する割合は60歳未満では2%未満ですが、70歳以上では18.5%に増加します。帯状疱疹を発症した時の発疹や痛みが非常に強い場合には帯状疱疹後神経痛を来しやすい傾向があります。(文献1)

帯状疱疹後神経痛を防ぐためにも抗ウイルス薬を使用すべきという記載はしばしば目にします。しかし発症72時間以内に抗ウイルス薬アシクロビルを使用しても帯状疱疹後神経痛の発生を防ぐことができなかったという報告(文献3)があり、現時点では抗ウイルス薬の使用で治療後の神経痛を予防できるとは言い切れません。強い帯状疱疹後神経痛が持続する患者さんは鎮痛薬の長期的な使用や神経ブロックが必要になることがあります。このような帯状疱疹後神経痛の危険性を減らすためにも帯状疱疹ワクチンをお勧めしています

帯状疱疹ワクチン

50才以上のすべての方に帯状疱疹ワクチンは推奨されています。ワクチン接種前に水痘ウイルスの抗体価検査を受ける必要はありません

帯状疱疹を既に発症したことがある方も再発予防のためにワクチン接種をすることが薦められています。帯状疱疹に一度なった方でも1~6%程度の頻度で再発することが報告されています。前回の帯状疱疹を発症してから1年以上経過した時点で帯状疱疹ワクチンを接種することが強い予防免疫を獲得することが期待できます。(文献2)

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」:水痘予防のため小児に接種しているワクチンと同じ製剤です。接種回数は1回で接種費用はシングリックス®よりも安いのが特長です。帯状疱疹の予防効果はシングリックス®よりも弱いですが有効性が確認されています(文献4)。妊婦および免疫異常の疾患や免疫を抑制する薬剤を使用している方は接種できません。

乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス®」:帯状疱疹用の不活化ワクチンです。2ヶ月以上あけて計2回の接種を行います。2回の接種により帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛の危険性を大幅に減らすことが期待できます

参考文献

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