もりもりクリニック(仮称) 電話番号096-XXX-XXXX

家族全員をケアする熊本市のかかりつけ医院

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在宅医療

在宅医療交響楽団

訪問診療を始めて最大の発見はケアマネジャー(ケアマネ)さんの重要性です。ケアマネさんが一人ひとりの患者さんに合った医療を形づくる姿を見て地域を支えている大変重要なお仕事であることを知りました。

在宅医療には様々な職種の方々が患者さんの医療と介護に関わっており、音楽に例えるとオーケストラだと思います。訪問看護はバイオリン、訪問介護はチェロ、リハビリは管楽器のようにそれぞれ得意とする楽器を奏でていますが指揮者となって全体を束ねるのはケアマネです。ケアプランという楽譜をもとに各パートが能力を発揮して最高の音楽を届けられるように指揮棒を振っているようです。私はこれまでマエストロというべき素晴らしいケアマネさん達に出会いました。

私も介護保険制度を深く知るために2023年秋にケアマネ試験を受験しました。最初に試験問題を解いたときは全く正答できず、すぐに諦めようと思いましたがケアマネ受験歴のある看護師さんの励ましで続けることにしました。ケアマネ試験の合格率は20%前後なのですが、医師国家試験の時の何倍も真剣に過去問を解いたお陰で何とか合格できました。今回の勉強を通じて、地域ケアは行政や専門職のみではなく家族・隣人・自治会・民生委員・ボランティア活動の方々の活躍で維持されていることを学びました。そして多彩な社会資源を活用するケアマネの守備範囲の広さに改めて驚きました。

私の尊敬する在宅医の先生は「医師が前に出ない方が上手くいく」といつも言われます。在宅医療の主役は医師ではないことを自覚することが大切だそうです。私もこの言葉を肝に銘じて、少ない出番でリズムを整える打楽器奏者を目指したいと思います。指揮者であるケアマネの方針をよく理解した上で、多職種の方々の楽器の旋律を邪魔しないように一番後ろから在宅医療交響曲の演奏に貢献していきたいです。さあ音楽の時間です。

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