高尿酸血症が引き起こす問題の一つが腎結石です。尿路結石が発生しやすい状況として尿量が減少すること、尿が酸性になること、プリン体の多い食事を過剰に摂取することがあります。尿酸腎結石の再発を予防するための 以下の治療が有効です
- 尿のアルカリ化
- 水分摂取量の増加 尿量2リットル以上のため水分摂取2~2.5リットルが目標
- プリン摂取量の減少 https://morimori-clinic.com/?treatment=gout-lifestyle
- 尿酸合成阻害剤
尿のアルカリ化
クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム水和物錠(ウラリット®):アルカリ成分を含む薬剤で尿をアルカリ性に傾かせるためにに使用されます。アルカリ薬には炭酸水素ナトリウム(重曹)もありますが、炭酸水素ナトリウムはナトリウムを多く含むためカルシウムの排泄が増加してカルシウム結石の形成が促進される可能性があることからクエン酸カリウム塩の方が好ましいとされています。
尿の pH が 6.75 で尿酸は最も溶けやすくなり尿酸沈殿の危険性が最小限になります。尿のpHを7より高くしても尿酸結石の形成がより抑えられることはなく、むしもリン酸カルシウム結石形成のリスクが増加してしまい逆効果です。そのため尿アルカリ化療法は尿のpHを6.0~7の間にする調節することが望ましいです。 1 日 1 回または 1 日おきに尿の pH を6.5以上 に上昇させると尿酸結石の形成を防ぐことができるのでウラリット®は1日1回の内服でも効果があります。
尿酸合成阻害薬
尿路結石の予防に用いられる尿酸降下薬は尿酸が作られないようにする尿酸合成阻害薬です。アロプリノール・フェブキソスタット(®フェブリク)・トピロキソスタット(®ウリアデック・®トピロリック)のいずれかが選択されます。尿の中へ尿酸を排泄する作用の尿酸降下薬は尿路結石を防ぐ効果がありません。https://morimori-clinic.com/?treatment=urate-lowering
実は腎結石のうち尿酸が主因とされる尿酸結石は10%と少数派で、90%はシュウ酸カルシウム結石という種類になります。尿酸合成阻害薬は尿酸結石の発生を防ぐだけではなく、シュウ酸カルシウム結石の再発も防ぐことが報告されています。これは尿酸結晶を中心の核としてカルシウム結石が成長することが原因ではないかと推測されています。核となる尿酸結晶ができなければカルシウム結石が発生しにくいのです。フェブキソスタットはアロプリノールよりもシュウ酸カルシウム結石を防いだという報告(Clin J Am Soc Nephrol. 2013. PMID: 23929928)があり、尿路結石の予防に優れているかもしれません。
参考文献
UpToDate. “Kidey stones in adult: Uric acid nephrolithiasis” last updated Jan 19, 2024